1991年~2020年の年別の年降水量

気象台_1991年~2020年

 管区気象台及び地方気象台の56観測点の1991年1月1日~2020年12月31日の10958日間の日別の降水量を集計して、当該30年間における年ごとの1地点あたりの平均的な年降水量を算定しました。年別の管区気象台及び地方気象台の56観測点の1地点あたりの平均的な年降水量は下表のとおりです。その推移をグラフにしたのが冒頭の図となります。

表 1991年~2020年の気象台1地点あたりの平均年降水量(mm/年)

年降水量(mm/年)年降水量(mm/年)年降水量(mm/年)
19911742.220011553.020111717.8
19921516.020021441.720121697.2
19931845.020031642.720131656.7
19941153.920041769.720141684.6
19951515.120051381.720151703.4
19961363.520061709.520161790.0
19971545.820071398.320171599.3
19981911.920081475.320181739.5
19991661.320091519.320191588.5
20001563.120101789.820201783.1

 年降水量が多い年のTop3は、
  1位:1998年 1911.9mm/年、2位:1993年 1845.0mm/年、3位:2016年 1790.0mm/年

 逆に少ない年のTop3は
  1位:1994年 1153.9mm/年、2位:1996年 1365.5mm/年、3位:2005年 1381.7mm/年
でした。

 気象庁によると1998年は「年間を通して高温・多雨・寡照が 目立った。」としており、年降水量の平年差(比)図においても、中国地方、九州地方の一部の地域等を除き、全国的に平年よりも多くなっており、平年比140%以上の地域も散見されています。
 一方、1994年は「高湿(注:高温の誤り?)・少雨の状態が春から秋にかけて続いたために,全国的に深刻な水不足となった。農業生産を始め,生活用水の不足,工業用水や発電用水の不足など,市民生活や製造業など広い範囲に重大な影響をあたえた。」、「年降水量は東北から九州にかけて平年の80%以下となった官署が多く,神戸・和歌山・長崎・熊本では平年の40%台となった。東北から九州の33官署(全官署の23%)で統計開始以降最も少ない値を記録した。」とあり、年降水量の平年差(比)図は北海道の一部の地域を除き、全国的に平年よりも少なく、記録的な少雨の年であったことが伺えます。

 グラフから30年間の年降水量の推移の傾向を回帰直線(点線)でみてみると右肩上がりとなっており、年によって上下するものの全体としては年々増加傾向であるといえます。1990年代は多雨の年と少雨の年の差が激しい傾向にありましたが時間が経過するにつれて、多雨の年と少雨の年の差が小さくなり、2010年代となると安定的に多雨の年が多く、平均で1500mm/年以下となる年は全くありませんでした。2020年代も同じような傾向が続くのでしょうか。

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