管区気象台及び地方気象台の56観測点の1991年1月1日~2020年12月31日の10958日間の日別の降水量を集計して、当該30年間における平均的な年降水量を算定しました。56地点の平均の年降水量は
56地点平均:1615.3mm/年
でした。各地点の30年間の平均的な年降水量は下表のとおりです。その分布が冒頭の図となります。
表 1991年~2020年における気象台全56観測点の年降水量(mm/年)
地点名 | 年降水量 (mm/年) | 地点名 | 年降水量 (mm/年) | 地点名 | 年降水量 (mm/年) | 地点名 | 年降水量 (mm/年) |
札幌 | 1146.1 | 宇都宮 | 1524.7 | 名古屋 | 1578.9 | 高松 | 1150.1 |
函館 | 1188.0 | 前橋 | 1247.4 | 津 | 1612.9 | 松山 | 1404.6 |
旭川 | 1104.4 | 熊谷 | 1305.8 | 彦根 | 1610.0 | 高知 | 2666.4 |
室蘭 | 1188.9 | 銚子 | 1712.4 | 京都 | 1522.9 | 福岡 | 1686.9 |
釧路 | 1080.1 | 東京 | 1598.2 | 大阪 | 1338.3 | 佐賀 | 1951.3 |
網走 | 844.2 | 横浜 | 1730.8 | 神戸 | 1277.8 | 長崎 | 1894.7 |
稚内 | 1109.2 | 新潟 | 1845.9 | 奈良 | 1365.1 | 熊本 | 2007.0 |
青森 | 1350.7 | 富山 | 2374.2 | 和歌山 | 1414.4 | 大分 | 1727.0 |
盛岡 | 1279.9 | 金沢 | 2401.5 | 鳥取 | 1931.3 | 宮崎 | 2625.5 |
仙台 | 1276.7 | 福井 | 2299.6 | 松江 | 1791.9 | 鹿児島 | 2434.7 |
秋田 | 1741.6 | 甲府 | 1160.7 | 岡山 | 1143.1 | 那覇 | 2161.0 |
山形 | 1206.7 | 長野 | 965.1 | 広島 | 1572.2 | 宮古島 | 2076.0 |
福島 | 1207.0 | 岐阜 | 1860.7 | 下関 | 1712.3 | 石垣島 | 2095.5 |
水戸 | 1367.7 | 静岡 | 2327.3 | 徳島 | 1619.9 | 南大東 | 1639.3 |
56地点の中で年降水量が多いTop3は
1位 高知 2666.4mm/年、2位 宮崎 2625.5mm/年、3位 鹿児島 2434.7mm/年
となり、南四国、南九州のエリアでした。気象台の地点では北陸(金沢、富山、福井)も雨が多いエリアとなっています。南四国、南九州は台風や梅雨前線の影響を受けやすいため、北陸は冬を中心に雷の発生が国内で最も多く、天気が不安定になりやすいためだと思います。一方で年降水量が少ないTop3は
1位 網走 844.2mm/年、2位 長野 965.1mm/年、3位 釧路 1080.1mm/年
でした。北海道、甲信、瀬戸内といったエリアで雨が少なくなっています。北海道は梅雨前線の影響を受けにくいため、甲信、瀬戸内は山に囲まれており地形に影響が強いためだと思います。四国山地を隔てて高知とそれほど離れていない瀬戸内のエリアで大きく降水量が異なるのは、地形による影響が雨の降り方にいかに大きいかを物語っています。
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