月別の平均気温について

管区気象台及び地方気象台の56観測点の1991年1月1日～2020年12月31日の10958日間の日別の平均気温のデータを月ごとに集計して平均し、月別の平均気温を算定しました。観測点によっては30年間に位置が移動して一定の条件ではない地点もありますが、そういった影響は全く考慮せずに単純に平均した結果となります。56観測点平均（全平均）及び観測点別の１月～12月の平均気温を算定した結果を一覧にして下記に示します。

表　56観測点平均（全平均）及び観測点別の１月～12月の平均気温(1991年～2020年）(単位：℃)

気象台の56観測点平均で最も平均気温が最も高い月は８月で26.49℃、最も低い月は１月で4.43℃となり、最も高い月と最も低い月の気温差は22.06℃となります。その１月～１２月の平均気温の推移を冒頭の図に示しました。四季がある日本ならではのメリハリのある気温の傾向ですね。気象台の観測点別にみても平均気温が最も高い月は南西諸島４地点（那覇、宮古島、石垣島、南大東）が７月である以外はすべて８月となっています。南西諸島が７月なのは梅雨明けが早いためでしょう。一方、平均気温が最も低い月は網走が２月以外はすべて１月となっています。

観測点別に月別の平均気温が最も高いのは石垣島の７月の29.63℃、２番目が那覇の７月の29.07℃、３番目が大阪の８月の29.04℃と月別の平均気温が29℃を超えるのは３地点でした。大阪の夏が如何に暑いか数値が物語っています。一方、月別の平均気温が最も高いのは旭川の１月の-7.09℃、次いで網走の２月の-5.44℃で-5℃を下回るのは２地点でした。いずれも北海道内の地点です。

平均気温が最も高い月と最も低い月の気温差に着目しますと、最も気温差が大きいのは旭川で28.31℃、次いで長野が25.79℃、札幌が25.56℃の順となっています。傾向としては、緯度が高い、内陸の盆地に位置している、地点で気温差が大きめになりやすいです。逆に最も気温差が低いのは宮古島で10.60℃、他の南西諸島の地点も10.61℃～11.81℃と小さいです。緯度が低く、島なので熱容量の大きい（熱しにくく冷めにくい特徴を持つ）海に囲まれているためです。